私が行政書士の試験に合格した当時、よく「行政書士は三年は食えない」という言葉を目にすることがありました。
この言葉はしかし、裏返して言えば、「三年頑張れば食えるようになる」という意味に取れないこともありません。
ただやはり、「三年」という数字には、それ相応の理由があったのだと思います。
私が試験に合格した二十年前。今のようにSNSはもちろん、ブログやホームページでさえもまだまだ一般的とは言えない時代でした。
ということは、仮に開業した場合でも、そもそも行政書士としての自分の存在を知ってもらうこと自体が、今とは比べものにならないくらい大変な時代だったということになります。
つまり、その当時「行政書士は三年は食えない」と言われていたのは、決して「行政書士には食えるだけの仕事がない」ということではなく、行政書士である自分を広く認知してもらうのにはそれくらいの時間が必要だ、ということだったのではないでしょうか。
けれども、今はどうでしょう。
新規で開業する行政書士が、ホームページやブログを開設するのはもはや当り前。それだけでなく、フェイスブックやYou Tube、LINEにツイッターやインスタグラムなど、様々なSNSのツールを駆使して自分の存在をアピールし、短期間で業務の獲得に成功している人たちが普通に存在している時代です。
しかもありがたいことに、それらのツールの多くが、まずは無料で利用することができる。
新規で開業した行政書士が、たくさんの人とつながり、情報発信できるツールがこんなにもそろっている時代。かつては考えられなかったほど恵まれていると言っても過言ではないのかも知れません。
逆に言えば、それらのツールをどれだけ上手く使いこなせるかが、より短い期間で成功できるかどうかの鍵になる、ということだと思います。
私自身も、ホームページやブログだけでなく、様々なSNSのツールを積極的に活用することで、少しでも早く業務を獲得できるよう工夫していきたいと思っています。