行政書士でやっていくためには、「専門業務」を決める必要がある。これは、行政書士で開業している人の多くが認めるところだと思います。
しかし、前職での経験があるなどの特別な理由があれば別ですが、未経験の新人行政書士で、開業と同時に「専門業務」を決めるのは、ほとんど至難の業ではないでしょうか。
当り前ですが、「やりたい業務」と「専門業務」は違います。
やりたい業務なら、新人でも見つけることはそれほど困難なことではありません。
極端な話、ただ自分が希望すればいいだけなのですから。
しかし、専門業務はそうは行きません。
専門業務は、それで実際に仕事を取り、事務所経営の柱とするべき業務です。
はっきり言って、そんな重要なこと、未経験の新人行政書士にいきなり決められるわけがありません。
専門業務を決めようといろいろ考えてみても、どれにすればいいのか迷ってしまうばかりです。
それで私は、最初は敢えて業務を絞らないことに決めました。
まずは選り好みせずに、どんな業務であれ、その業務に関する知識を詰め込めるだけ詰め込んでみる。
そしてどんな業務でもやってみます、という姿勢でできるだけ多くの人に接してみる。
運が良ければ、実際にいろんな業務を経験することもできるかも知れません。
最後に、そういう経験のなかから、自ずと浮かび上がってきた業務を自分の「専門業務」にする。
それが、「私流」専門業務の決め方です。
もしかすると、それは間違った方法かも知れません。初めから「専門」を絞って勉強したり営業したりするほうが、効率はいいのかも知れません。
ですが、今現在の私は「急がば回れ」ではありませんが、敢えてそういう道を選んでみようと思っています。