行政書士開業 徒然日記

57歳で行政書士開業を決意した男のブログです

ベートーヴェンのピアノ・ソナタ「田園」

九州南部が梅雨入りしたとの発表がありました。


私が住む地域も今日は一日中雨で、もう間もなく梅雨入りになるかも知れません。


雨と言えば、昨今では毎年のようにどこかで災害がもたらされるのが常になっていますが、そういう被害をもたらすような大雨とは違う、梅雨入り前のしっとりとした雨の感じ、私は嫌いではありません。


今日などはまさにそういう感じの雨で、梅雨入りした後のむしむしとした鬱陶しさもなく、適度な肌寒さのなか一定のリズムで降り落ちる雨音を聞いていると、いつの間にかしんと心が静まってくるような気がします。


こういう時に、私が決まって聴きたくなる音楽。それはベートーヴェンのピアノ・ソナタ「田園」です。


誕生日や何かの記念日が一年に一回しかないのと同じように、音楽にも一年に一度と言ってもいいような、その時にしか味わえない貴重な瞬間がある。


私は毎年、五月の終わり頃のこういう雨の日に、必ずこの曲を聴きたくなります。


特にこの曲の第一楽章の持つ、淡々としたリズムのなかに瑞々しさを感じさせる明るい曲想が、本当にこの時期にしか味わえない喜びを感じさせてくれるからです。


今日もしとしとと降り続く雨音の中この音楽を聴くことで、私は十分すぎるくらいの幸福な気分に包まれることができました。


録音は数えきれないくらいあるのでしょうが、私のお気に入りは何と言ってもエミール・ギレリスの演奏です。