今日のWBCでの日本の勝利、本当に感動しました。特に、これまで不調だった村上選手のサヨナラ安打には、妻と一緒に涙でした。明日の決勝戦、是非アメリカに勝って世界一になってもらいたいものですね。
ところで、この間、妻と一緒に『悪人』という映画を観ている時でした。
私が妻に「この映画、男女の狂おしいほどの恋愛を描いた映画らしいよ」と言うと、妻は「ふーん」、さらに私が「恋愛映画で好きな映画って何?」と聞くと、「恋愛映画?んー、わからん」との答えでした。
私は、妻のそっけない答え方も面白かったのですが、確かに「好きな恋愛映画」と聞かれて、即座に答えるのは簡単ではないかも知れません。そこで、ここではまったくのお遊びで「私の好きな」恋愛映画のBEST3を挙げてみたいと思います。
本当に一素人のお遊びですので、興味がある、という方だけどうかお付き合いください。
それでは、まずは私が選ぶ好きな恋愛映画の第3位からいってみたいと思います。
私が選ぶ好きな恋愛映画の第3位は、
『ディボース・ショウ』です。
え?と思われる方もいるかも知れません。コーエン兄弟の制作・監督によるこのアメリカ映画。どちらかと言えば、「コメディ」に分類される映画かも知れません。
でも、私にとっては立派な「恋愛映画」です。それも、かつてのハリウッド映画の王道を行くような。
ハリウッドの恋愛映画の王道。それはまず何よりも、男は「カッコよく」女は「美しく」だと思います。
この映画でも、文句なくジョージ・クルーニーは「カッコよく」、キャサリン・ゼタ=ジョーンズは「美しい」。私には、コーエン兄弟が敢えてそういうふうに撮っているのだと思えてなりません。かつてのハリウッド映画が、そうであったように。
もちろんこの映画では、コーエン兄弟ならではのユーモア(それもブラックな)が随所にちりばめられていて、途中ドタバタ劇を思わせるようなちょっとやり過ぎくらいな場面もあるには違いありません。
しかし、ラストは、まさに「恋愛映画」でしか味わえないような、ロマンチックでうっとりとした気分に浸らせてくれます。さすがコーエン兄弟、といったところではないでしょうか。音楽の使い方も秀逸です
では、続いて第2位にいってみたいと思います。
私が選ぶ好きな恋愛映画の第2位は、
『カサブランカ』です。
言わずと知れたハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマン主演によるアメリカ映画。
私が初めてこの映画を観たのは、多分高校生の頃。NHKで時々放送されていた名作劇場のような番組を通してだったと思います。
以来私は、イングリッド・バーグマンの美しさにすっかり魅了され、一番好きな女優の名前を一人挙げろと言われたら、たぶん今でもバーグマンの名前を挙げるに違いありません。
バーグマンの魅力は、ただ美しいだけでなく、その表情の奥に、どこか芯の強さのようなものを感じさせるところにある、と私は思っています。
この映画でも、ただ男に付き従うだけでなく、時には意を決して果敢に行動する女性の役柄が、まさにバーグマンにピッタリではないかと思います。
「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」の甘いメロディーが流れる中、ハンフリー・ボガート演じる主人公の見せる「男気」もこころを打つものがあり、また、それまでは冷淡に見えていた警察署長のルノーと主人公の間に友情が芽生えるラストも、心地のいい後味を残してくれます。
1942年という制作年を考えると、複雑な時代背景もあるようですが、そういう点は、私にはよくわかりません。
それでは、お待たせしました。最後に私が選ぶ恋愛映画の第1位を発表したいと思います。
私が選ぶ好きな恋愛映画の第一位は、
『シェルブールの雨傘』です。
1964年のフランス映画 監督はジャック・ドゥミ 主演はカトリーヌ・ドヌーヴ
ミシェル・ルグランの音楽が有名なこの映画、なんの予備知識もなしに観た人は、ちょっと面食らうかも知れません。
ミュージカル映画とはいえ、ここでは台詞もすべてオペラのように音楽に乗せて歌われる。当時はもちろん、今観ても斬新な映画だと思います。映画全体を通しての色使いも独特で、一見古臭いようでいて返って新鮮に感じられます。
主演のカトリーヌ・ドヌーヴの清楚な佇まいが、この映画を一層印象深いものにしてくれているのは、言うまでもありません。
全編において哀調を帯びた映画ですが、特にラストは、切々と胸に迫ってくるものを感じずにはいられません。まさにフランス映画ならではの味わいのある名作だと思います。
以上が、私の好きな恋愛映画のBEST3でしたが、その他にも、好きな恋愛映画がたくさんあるのは言うまでもありません。
マーチン・スコセッシ監督の『エイジ・オブ・イノセンス』、イギリス映画の『ダンス・ウィズ・ア・ストレンジャー』や『眺めのいい部屋』、フランソワ・トリュフォー監督の『夜霧の恋人たち』など、挙げはじめるときりがなくなるくらいです。
最後に、余談ですが、サスペンス映画は案外「恋愛」との相性がいいのではないでしょうか。というのも、サスペンス映画では、登場人物たちが不安定な心理状態に置かれることが多く、それが恋愛における男女の心理と相通ずるところがあって、その分かえってお互いの心の機微が伝わってくる、ということがあるからかも知れません。
ヒッチコックの映画など、私にはその典型のように思えるのですが。
以上、一素人の完全なお遊びでした。悪しからず。