行政書士開業 徒然日記

57歳で行政書士開業を決意した男のブログです

聞き取る力

毎日暑い日が続いていますね。


昨日は朝から重たい荷物を背負って駅まで10分ほど歩いたのですが、着いてからしばらくは汗が止まりませんでした。


さて、最近いろんな先生方と名刺交換したり、いくつかの会合などに参加してみて、行政書士に限らず「士業」にとって、「相談スキル」がいかに大切かということを痛感させられました。


とくに私のように未経験で開業した行政書士にとっては、まず「実務がわからない」ということが最初の関門のように思えるのですが、実はその前の、「相談をいかに受けるか」のほうがずっと難しいことなのかも知れません。


例えば、「建設業の許可を取りたい」といった一見単純に見える相談も、許可の要件はもちろん相談者の置かれている状況などを的確に聞き取ったうえで判断する必要があります。


それが個人の相続や家庭の事情などが絡む相談となるともっと複雑で、相談者が本当には何を望んでいるのか、またその背景には何があるのか、そういうところまで想像しながら聞き取ったうえで、それがあくまでも「法律」にのっとっていかに解決できるのか。そういう判断を下さなくてはなりません。


しかもその判断が、「法律論」としては間違いではなかったとしても、必ずしも相談者の「利益」になるとは限らない。法律論からは間違いではない判断が、「税務」の面から見ると結果的に相談者に不利益を与えてしまうことだってあり得る。


そういうふうに、あるひとつの相談に対しても、法律の側面、税務の側面、時には許認可や個人の資格など様々な面から総合的に判断しなくてはなりません。


行政書士として誰かの相談に乗るということは、それくらい高いスキルが要求されることだということを、しっかりと肝に銘じておく必要があるのだと思います。


今回は、自分自身への戒めの意味も込めてブログを書いてみました。